永訣 の 朝 形式。 (先生の現代文授業ノート)宮澤賢治「永訣の朝」

NHK高校講座

👆 ・・・・・・・ふたきれのみかげせきざいに みぞれはさびしくたまってゐる わたくしはそのうへにあぶなくたち 雪と水とのまっしろな二相系をたもち すきとほるつめたい雫にみちた このつややかな松のえだから わたくしのやさしいいもうとの さいごのたべものをもらっていかう わたしたちがいっしょにそだってきたあひだ みなれたちゃわんのこの藍のもやうにも もうけふおまへはわかれてしまう ( Ora Ora de shitori egumo )ほんとうにけふおまへはわかれてしまふ あああのとざされた病室の くらいびょうぶやかやのなかに やさしくあをじろく燃えてゐる わたくしのけなげないもうとよ この雪はどこをえらぼうにも あんまりどこもまっしろなのだ あんなおそろしいみだれたそらから このうつくしい雪がきたのだ 賢治はこの二椀の雪を妹のところへ持って行った。 H:ところで、この(Ora Orade Shitori egumo)の前後には似た表現があるけど、よく比べると何かが違うでしょ? V君。

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ところが、没後百年に当たる 1996年はバブル経済がはじけ、阪神大震災( 1995年 1月)、オウム真理教による地下鉄サリン事件(同年 3月)が起こった頃でした。

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👌 イ 横に見る 様子 ウ 上に見る 恐さ 9 作者の沈んだ思いを宇宙へ向けたから。 オ 作者のことを気遣っているけなげさ カ 死と戦っているけなげさ 10 息を切らして苦しそうに呼吸する。

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(先生の現代文授業ノート)宮澤賢治「永訣の朝」

💓 15 15 妹のどういう様子を表して やさしくあをじろく燃えてゐる いるか。

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こんどはこたにわりやのごとばかりで 注 うまれで・・・うまれてくる くるしまなあよにうまれてくる) 再び生まれてくるとしても、 今度はこんなに自分のことば おまへがたべるこのふたわんのゆきに かりで苦しまないように生ま てきます。

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☢ みぞれはさびしくたまつてゐる 注 二相系をたもち ここでは わたくしはそのうへにあぶなくたち 固体(雪)と液体(水)の 二つの状態を保っている事 雪と水とのまつしろな二相系をたもち すきとほるつめたい雫にみちた 11 11 意味を調べよ。 はげしいはげしい熱や あへぎのあひだから おまへはわたくしにたのんだのだ 波線部1~4はどう使い分け られているか。 〈 雪と水とのまっしろな 二相系 にそうけい をたもち 〉は、 霙 みぞれ を賢治独特の表現で言い換えた表現で、霙は氷という個体と、水という液体の二相から成り立っているからです。

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聖い資糧を もたらすことを 19 19 どういう気持ちが込めら わたくしのすべてのさいはひをかけてねがふ れているか。

(先生の現代文授業ノート)宮澤賢治「永訣の朝」

🎇 では、(Ora Orade Shitori egumo)の前の行では、一体何と「わかれてしまふ」なんだろう? Wさん。 ・弥勒菩薩=釈迦入滅後56億7000万年の後、 釈迦仏 の次に仏となり、この世に現れ衆生を救済する菩薩 ・菩薩=仏の位の次にあり、悟りを求めて多くの修行 を重ね、 将来仏になって衆生を救済する者。

この つややかな松のえだから わたくしのやさしいいもうとの 12 12 この表現には作者のどう さいごのたべものをもらつていかう いう気持ちが込められて いるか。

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😒 永訣の朝 けふのうちに とほくへいつてしまふわたくしのいもうとよ みぞれがふつておもてはへんにあかるいのだ (あめゆじゆとてちてけんじや) うすあかくいつそう陰惨な雲から みぞれはびちよびちよふつてくる (あめゆじゆとてちてけんじや) 青い蓴菜のもやうのついた これらふたつのかけた陶椀に おまへがたべるあめゆきをとらうとして わたくしはまがつたてつぱうだまのやうに このくらいみぞれのなかに飛びだした (あめゆじゆとてちてけんじや) 蒼鉛いろの暗い雲から みぞれはびちよびちよ沈んでくる ああとし子 死ぬといふいまごろになつて わたくしをいつしやうあかるくするために こんなさつぱりした雪のひとわんを おまへはわたくしにたのんだのだ ありがたうわたくしのけなげないもうとよ わたくしもまつすぐにすすんでいくから (あめゆじゆとてちてけんじや) はげしいはげしい熱やあへぎのあひだから おまへはわたくしにたのんだのだ 銀河や太陽 気圏などとよばれたせかいの そらからおちた雪のさいごのひとわんを…… ……ふたきれのみかげせきざいに みぞれはさびしくたまつてゐる わたくしはそのうへにあぶなくたち 雪と水とのまつしろな二相系をたもち すきとほるつめたい雫にみちた このつややかな松のえだから わたくしのやさしいいもうとの さいごのたべものをもらつていかう わたしたちがいつしよにそだつてきたあひだ みなれたちやわんのこの藍のもやうにも もうけふおまへはわかれてしまふ (Ora Orade Shitori egumo) ほんたうにけふおまへはわかれてしまふ あああのとざされた病室の くらいびやうぶやかやのなかに やさしくあをじろく燃えてゐる わたくしのけなげないもうとよ この雪はどこをえらばうにも あんまりどこもまつしろなのだ あんなおそろしいみだれたそらから このうつくしい雪がきたのだ (うまれでくるたて こんどはこたにわりやのごとばかりで くるしまなあよにうまれてくる) おまへがたべるこのふたわんのゆきに わたくしはいまこころからいのる どうかこれが天上のアイスクリームになつて おまへとみんなとに聖い資糧をもたらすやうに わたくしのすべてのさいはひをかけてねがふ もちろん授業の中心に、その教材の「読み」があるのも確かだ。 〈 みぞれはびちょびちょ沈んでくる 〉は、その前に〈 みぞれはびちょびちょふってくる 〉という同じ表現がありますが、〈沈んでくる〉の方が、重く下へ沈むようにして降って来るという、実感のある言葉です。

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銀河や太陽 気圏などとよばれたせかいの 1「みぞれ」 そらからおちた雪のさいごのひとわんを…… 2「あめゆじゅ」 3「あめゆき」 注 蒼鉛いろ 薄赤い灰色。 この雪が、万人の ためを思う妹の食べ物となり、妹が生まれ変わり衆生 を救済する弥勒菩薩が住む天上世界の資糧となって、 また空から降って来て世界のみんなに幸福をもたらす ことを願った。

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✌ 〈 どうかこれが 兜率 とそつ の天の 食 じき になって 〉では、〈これ〉は〈おまえがたべるこのふたわんのゆき〉を指します。 1 みぞれ がふつておもてはへんにあかるいのだ 注 あめゆじゆとてちてけんじや 2 あめゆき(みぞれ)を取って ( あめゆじゆとてちてけんじや) 来て下さい。 第1話 永訣の朝 宮沢賢治( 1896~ 1933)は今でこそ国民詩人としての名声が高いのですが、彼の作品が正当に評価されるようになったのは、わずが 15年ほど前のことなのです。

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W:「みなれたちやわんのこの藍のもやう」 H:では、(Ora Orade Shitori egumo)のあとの「わかれてしまふ」は何と、あるいは誰と? ついでにWさん。

宮沢賢治 1

😝 青い 菜のもやうのついた 7 7 (1)どういう生活が分かる これらふたつの かけた陶椀に か。 ありがたうわたくしの けなげないもうとよ オ「けなげな」 カ「けなげな」 わたくしもまつすぐにすすんでいくから (あめゆじゆとてちてけんじや) 10 10 意味を調べよ。

みなれたちやわんのこの 藍のもやうにも もうけふおまへはわかれてしまふ 注 Ora OradeShitoriegumo ( Ora Orade Shitori egumo ) わたしはわたしでひとりで あの世へ行きます。

(先生の現代文授業ノート)宮澤賢治「永訣の朝」

☘ Q2 「Ora Orade Shitori Egumo」というローマ字表記による妹の言葉は、「わたくし」にとってどんな言葉であったと考えられるのか。 それまで、〈 うすあかくいっそう陰惨な雲 〉〈 蒼鉛いろの暗い雲 〉と、陰鬱な空模様が描かれていただけに、この場面で光が射すのは対比的で劇的な効果をあげています。 3 おまへがたべる あめゆきをとらうとして (2)後半で「陶椀」につい 8 て述べている所を抜き わたくしは まがつたてつぱうだまのやうに 出せ。

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カ わたくしの けなげないもうとよ この雪はどこをえらばうにも あんまりどこもまつしろなのだ 16 16 同じ事を表現している箇所 あんな おそろしいみだれたそらから を二箇所抜き出せ。 うすあかくいつさう 陰惨な雲から 6 イ 6 みぞれのどんな様子を言って みぞれはびちよびちよふつてくる いるか。

宮澤賢治「永訣の朝」

👏 うまれでくるたて こんどはこたにわりゃのごとばかりで くるしまなぁよにうまれでくる (また生まれて来るのなら、今度はこんなに自分のことばかりで苦しまないように生まれて来る) 「今度生まれて来る時は、こんなに自分のことばかりで苦しまず、 ひとのために苦しむ人間に生まれて来たい」 と云うこのけなげな妹のために、賢治は祈らずにはいられなくなる。

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わたくしはいまこころからいのる どうかこれが兜率の天の食に変つて やがてはおまへとみんなとに 18 18 意味を調べよ。

(先生の現代文授業ノート)宮澤賢治「永訣の朝」

😋 詩集『春と修羅』は、 1924(大正 13)年 4月、発行部数 1千部。 問題作成協力:NHK学園高等学校 第12回 永訣の朝 (宮沢賢治) 問題 解答 Q1 「あめゆじゆとてちてけんじや」という妹の言葉の真意として考えられるものを、次の中から一つ選びなさい。

〈補足2…「わたくし」の気持ちの変化〉 初めは、自分を理解してくれる最愛の妹を失う悲しみ だけが「わたくし」のは心を占めていたが、 妹は死にゆく苦しみの中で、生きてゆく方向(希望) と目標を教えた。 冒頭の〈きょうのうちに〉の〈きょう〉とは、大正 11 1922 年 11月 27日。

kojiん的な見解: 宮沢賢治「永訣の朝」を授業する 1 ~導入

👈 〈 兜率の天 〉は仏教用語で、遠い未来、この世に降臨して 衆生 しゅじょう を救うと信じられている、弥勒菩薩が治めている天界が 兜率天。 けふのうちに とほくへいってしまふわたくしのいもうとよ みぞれがふっておもてはへんにあかるいのだ ( あめゆじゅとてちてけんじゃ ) うすあかくいっそう陰惨な雲から みぞれはぴちょぴちょふってくる ( あめゆじゅとてちてけんじゃ ) 青い蓴菜のもようのついた これらふたつのかけた陶椀に おまへがたべるあめゆきをとらうとして わたくしはまがったてっぽうだまのやうに このくらいみぞれのなかに飛びだした ( あめゆじゅとてちてけんじゃ ) 蒼鉛いろの暗い雲から みぞれはびちょびちょ沈んでくる ああとし子 死ぬといういまごろになって わたくしをいっしょうあかるくするために こんなさっぱりした雪のひとわんを おまへはわたくしにたのんだのだ 銀河や太陽 気圏などとよばれたせかいの そらからおちた雪のさいごのひとわんを・・・・・・ こうして賢治は、二つの御影石の置いてある場所へやって来て、その上に危く立ち上る。 。

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